
結婚準備では、結婚のご挨拶や両家の顔合わせ会、結婚式でお世話になる方へのご挨拶など、さまざまな場面で「手土産」をお渡しする機会が多くなります。
そこで気を付けたいのが、手土産の選び方とマナー。気の利いた手土産があれば、緊張の場面でも会話の糸口になり、場を和ませてくれることも。気持ちが伝わる手土産で、お相手に喜んでいただきたいですね。
Index
手土産を選ぶポイント
手土産を選ぶコツは、「渡す相手が喜んでくれるものを選ぶ」に尽きます。相手への心くばりの数だけ選ぶポイントがあります。
相手の負担にならないものを選ぶ
高価すぎるものや、日持ちがしないもの、形が残るものは、お相手の負担になることもあります。予算は3000円から5000円が一般的で、個包装の和菓子・洋菓子が好まれます。レストランでなど出先でご挨拶する場合は、重さや大きさにも気をつけましょう。
相手の好みや家族構成を事前にリサーチ
相手の好みやアレルギー、持病などを事前にリサーチしておくことが重要です。
祖父母が同居されている場合や、近所にご親戚がお住まいの場合は、手土産を余分に用意しておきましょう。
他の人と被らないものを選ぶ
両家の顔合わせ会では、ご自身のご両親も手土産を用意されているかもしれません。事前に確認して品物が被らないようにしましょう。
熨斗(のし)は付ける?付けない?
ご挨拶の段階で付けるか付けないかは、意見が分かれるところです。付ける場合は包装紙の上から付ける外熨斗でお願いしましょう。表書きはご挨拶、水引きは紅白結びきりです。
縁起の良いお菓子

東西問わず、おめでたい行事や特別な日に食されてきたお菓子には、縁起の良いモチーフや、家族の健康、幸せ、円満を願うものが多く揃っています。 なかでも、どら焼きや最中、二枚貝を模したマドレーヌなどは、2つをひとつに合わせた形から「夫婦円満」を意味する縁起の良いお菓子として知られています。
反対に、「縁が切れる」「割れる」などを連想させるものは縁起が悪いと考える方もいらっしゃいます。
“幸せを重ねる”治一郎のバウムクーヘン
究極のしっとり感とふんわり感が味わえるバウムクーヘンとして、浜松はもちろん、全国で愛されている「治一郎のバウムクーヘン」。その何層にも重ねられた生地に
「幸せを重ねる」という想いが込められていることをご存じでしょうか?
年輪を模した形にも、つながる「円」と「縁」、膨らむ「輪」と「和」を感じてもらえることから、結婚の挨拶でもあえて個包装ではなく、ホールのままの手土産をおすすめしています。


老舗ならではの「ほめられ手土産」

相手のご両親への挨拶には、奇をてらった流行のお菓子より、長く愛される老舗の味がふさわしいでしょう。老舗の味はその確かさだけでなく、選んだ人にも「きちんとした人」「しっかりした人」という好印象を与えてくれます。
伝統の“手わざ”でつくる老舗の味 福砂屋のカステラ
寛永元年(1624年)の創業以来、福砂屋では全ての工程を人の手で行う「手わざ」にこだわった、伝統のカステラづくりを守り続けています。厳選したシンプルな素材と、熟練の技によって焼き上げられたカステラは、何度いただいても感動させられる、まさに老舗の味です。
また一般的にカステラの長い形状には「末永く」という意味が込められており、福砂屋の商標には幸せを呼ぶ動物として、蝙蝠(こうもり)がモチーフになっています。老舗の商品には知れば知るほど、選ばれる理由があることがわかります。


会話がはずむ、地元の名産を使ったお菓子

渡すお相手が県外の方なら、地元の名産を使ったお菓子はいかがでしょうか?
緊張の場面を和ませる会話の糸口として、自己紹介のきっかけとして、心強い味方となってくれること間違いなしです。甘いものが苦手な辛党の方なら、地酒なども喜ばれるでしょう。
三ヶ日みかんを使った サン・ラファエルの「晴れのち蜜柑」
300年続くみかんの産地・浜松市三ヶ日町で育った「三ヶ日みかん」が、可愛いお菓子に生まれ変わりました。「晴れのち蜜柑」は、ヨーロッパで「ハレの日」にいただくお菓子として親しまれているクグロフ型を使ったおめでたい焼き菓子です。生地に三ヶ日みかんを使用するのはもちろん、最後の仕上げにも三ヶ日みかん味のシュガーをのせた、爽やかな一品です。

手土産を渡すときの正しいマナー
せっかくの手土産も、渡すときの振る舞いで台無しになってしまうこともあります。
最低限のマナーはしっかり覚えて、相手に喜んでいただける手土産にしましょう。
相手のご自宅に伺う場合
- 席につく前に渡す
- 袋から取り出して両手で渡す
- 相手に品物の正面が向くようにして渡す
- ひと言添えて渡す(無言はNG)
例)「本日はお時間をいただきありがとうございます。こちらは地元の銘菓です。皆さまでお召し上がりください」
レストランなど外で会う場合
- 袋のまま右手は持ち手、左手は紙袋の底に添えて両手で渡す
(袋のまま失礼します、とひと言添えて、その日の御礼も伝えましょう) - 荷物にならないよう、会食を済ませた帰り際に渡す